フランス語学科同窓会の南舘英孝、山岸真太郎両名から受けていた役員就任のオファーが、なぜか一方的に前言を翻されて拒絶されるという面妖かつ無礼な出来事に遭遇してから程なく、数少ない学科の男性の同期のひとりから
「学科の同窓会から一方的に『学年幹事』なるものに任命されたのだが、勝手にメンバーにされるのは迷惑だから断るつもりでいるんだけど」
との連絡がありました。
その同期が任命された経緯というのが少なからず奇怪なもので、事務局を名乗る卒業生からある日「あなたを学年幹事に推挙したい」旨のメールが1通届き、多忙にかまけて返信を後回しにしていたら、受諾を前提にした次段のメールが送りつけられた由。そもそもの話、めったに開示しない会社のメールアドレスを、その事務局氏がどうやって知り得たのかも不明とのこと。
会員は都合の良く好きなように利用できる持ち駒に過ぎない、と言わんばかりの同窓会組織の思考回路は、就職懇談会に限らず例によって例のごとく…ということなのかもしれませんが、それにしても当人の同意を得ずに役職を押し付けるというのも、余りにもなりふり構わない、凄まじいやり口のような気がします。布団や健康食品の押し売りではあるまいに…
同期によると「学年幹事」なる役職は、フランス語学科同窓会が創設30周年を迎えてイベントをやるのでその為の連絡係のようなものらしい、とのことですが、そこまで強引かつ一方的に任命しておきながら、幹事の任期も伝えられないばかりか、仕事の具体的な内容に関わる説明は一切ない由。
およそ人にものを依頼する態度とは思えないと僕には思えましたし、同期が言下に「お断り」と述べたのも、きわめて常識的な反応というべきでしょうが、彼が続けざま「ミズノ、どう?」と言ってきて、同窓会側にも推薦のメールを入れてしまったのにはいささか面食らいました。
僕としては、今さら火中の栗を拾う真似をするのもどうかという気持ちもありましたが、このフランス語学科同窓会という、傍目にはきわめてイビツな組織が一体何を考え、何を志向しているのかを知りたいという思いもあり、僕が「非常識」「傲慢」「社会通念からかけ離れた」と感じてきたものが単なる誤解であれば、それを解く機会にもなろうと思い、その同期の推薦を受け入れて、同窓会役員・事務局長である鍋島宣総さんのお話を聞いてみることにしました。
その後の鍋島宣総さんとのメールの交信については、以下の記事に掲載しているので、ここで敢えて繰り返すことはしません。
- フランス語学科同窓会からの依頼 (1)
- フランス語学科同窓会からの依頼 (2)
- フランス語学科同窓会からの依頼 (3)
- フランス語学科同窓会からの依頼 (4)
- フランス語学科同窓会からの依頼 (エピソード0)
- フランス語学科同窓会からの依頼 (続きがあった!)
付け加えるならば、最後に僕がメールを送った2015年6月8日から、今日(2016年8月14日)まで433日間(1年2ヶ月余り)、鍋島宣総さんや、メールの宛先に含まれていた南舘英孝、山岸真太郎、風間烈各氏の何れからも、一切の返信がなく、僕から問い合わせた質問:
「鍋島さんは日頃お仕事やプライベートで『引き受けていただけますか?』の一行を読んだだけで、何も確認せずに、ホイホイとサインなさっているのですか?」
「同窓会が名簿管理をせず、同窓会として必要なときに都合よく手先として利用なさりたいということならば、私が先のメールで申し上げた『個人情報取得・管理の責任とリスクを学年幹事に押しつけ、丸投げするおつもりで勧誘なさっている』のと何がどう違うのでしょうか。」
「私から同窓会に何かを要求して始まったお話ではなく、最初に同窓会組織(会長や幹部)からオファーをいただき、私が応じかかったところ、一方的に反故に される結末を3回続けて迎えているものです。鍋島さんのおっしゃる『また次の機会』が今後いつどのようにやってきて、その際に、同窓会組織が、ご自身のお約束を一向に履行されず無返答を続けたり、不履行が確定してもだんまりを決め込んだり、ひとつ覚えの「また次の機会に」「お騒がせしました」で済ます以外 に、一体どういうご対応があり得るのか、ご教示いただけますでしょうか?」
については一切シカトされたままだということです。
フランス語学科同窓会事務局長の鍋島宣総さんがほかにどういう意図や思考を持っておられるのかは分かりません。ただ、事実として、僕の許には何のメッセージも届いていませんから、鍋島宣総さんはシカトしたくてシカトなさっていると判断するほかありません。
ところで、鍋島宣総さんとは2014年の就職懇談会で名刺交換をしていたので、そのご職業、また経営者というお立場(金融関係の代表取締役社長)を僕は偶さか知っていました。
金融系の会社というのは、一般的に情報管理が極めて厳しく、社外にファクス1枚送るのであっても上長の許可が必要という話さえ聞いたことがあります。
また、金融商品を勧誘する時には、目論見書と呼ばれる書面をお客に渡して、どういう契約なのか、契約期間はどれくらいか、利回りは幾らを予定しているのか、損失リスクがあるのか、等々について説明して同意を得ることが法律で義務づけられています(金融商品取引法)。素人の僕でさえ知っています。
会社での決まり事を、勤務時間外かつ社外の活動にも押しつけるべきかどうかは議論の分かれるところかも知れません。ただ、一般論として、仕事で得た知見があるから普段の行動にも注意がはたらく、いわゆるマインドセットが身につくものだと思います。例えるならば、クルマの運転を生業にしている人が、プライベートではスピード違反や信号無視をしまくっているというのでは困りものですし、その人自身や勤務先の信用にも関わってくることでしょう。
鍋島宣総さんが金商法の定めを知らないはずはなく、それだけに、「学年幹事」なる役職への就任を勧誘しながら、その職務内容も、期間も明らかにせず、ただひたすら「就任していただけますか?」しか言わない鍋島宣総さんの姿はきわめて面妖で、キャッチセールスさながらの強引な言動は、いかんとも腑に落ちないものでした。
後で聞いた話では、鍋島宣総さんは他学年の卒業生にもやはり同様の流儀で勧誘を展開しており「就任していただけますか?」だけを連呼しておられた由で、不審に思った僕の1学年下にあたる卒業生が、要旨以下のメールを送り辞退したとのこと:
- 学年幹事は誰の権限や責任で仕事を担うのか不明。同窓会組織からの裏付けが何もなく、仕事だけ請け負うことになるのは奇妙
- 役員は仲間うちで固めておいて、学年幹事は格下のパシリだから適当に寄せ集めているのだと感じられる。そういう人たちと一緒に仕事をする気持ちになれない
- 同期の個人情報を集めてくれといとも簡単に書かれているが、今のご時世では相当にハードルの高い仕事
- 組織として厳格な個人情報管理を行っているとも思えないし、万一同窓会が事故を起こした際に自分も責任を負わされたくはない
- いくら後輩であっても、我々卒業生はあなた達の持ち駒ではない
僕の考えとまったく同じと言ってよいと思いますが、フランス語学科同窓会役員の態様を眺めていれば、自ずと結論は同じ方向に向かうものかも知れません。また、個人情報管理は当今本当にうるさくなっていますし、とりわけ、女性の多いフランス語学科では神経質になる人が出てくることも予想されますから、どれだけ同窓会が偉大な組織であろうと、メール1通で頼まれたからハイ受けましょうなんていう話にはなり得ず、慎重に対応せざるを得ないのはいわば当然のことでしょう。
ちなみに、鍋島宣総さんは上記のメールに対して、
こちからのご説明が十分ではなく、少々誤解されているようなのが残念です。
いずれにせよ、いただいたご意見は、今後の同窓会活動の参考にさせていただきます。【引用者註】脱字含め原文のママ
との返事を寄越してきた由。
「ご説明が十分でなく」と自覚しているのならば十分に説明すればいいのに、というよりも、今まさに「学年幹事」の勧誘をして多くの卒業生を味方につけなければならない時に、同窓会活動が“誤解”されてあらぬ流言が広まったり、同窓会が評判を下げるような事態になったら、いちばん困るのは自分たち自身にほかなりませんから、鍋島宣総さんは事務局長として、同窓会会員である卒業生に対して“誤解”を解く努力をしなければならないはずなのですが。
それに、鍋島宣総さんの言い方では、どの点がどのように誤解なのかも相手には伝わりません。にもかかわらず、「残念です」と、あたかも相手のせいにするような捨て台詞を発して、あとは黙りこんでしまう構図は僕の時とまったく同じ。もちろん、その後一切の連絡はないそうです。
鍋島宣総さんはよほどお忙しいのか、あるいは利用できない持ち駒はさっさと捨ててしまえば良いと思っているのか、ほかにどんな理由があるのか、いずれにしても、会社を経営されている方にしては(鍋島宣総さんはこのメールの直前に勤務先の代表取締役を解任されていたので、「経営されていた方」というべきかも知れませんが)、ずいぶんと相手を見ないで仕事を進めようとなさる方なんだなという印象は拭えませんでしたし、南舘英孝先生にも山岸真太郎・上智大学フランス語学科同窓会副会長にも鍋島宣総さんにも共通する、同窓会役員の粗雑で無礼な対応も、聞かれたことに答えようともせずシカトで逃げ切ろうとする態度も、僕一人に対してではなく他の人にも平気でやっていて、いわばこれが同窓会のスタンダードなんだと再認識させられました。
それにしても、本当に「参考にさせていただ」いたのだとしたら、後の事態は起きていないはずなのですが。